人間栄養学部 人間栄養学科

カリキュラム・授業科目

“食”がかかわる広い分野で活躍することが期待されている管理栄養士の養成の基本と考えられるのが、科学的根拠に基づいた「栄養の指導」(EBNG: Evidence Based Nutritional Guidance)を実践する能力です。また、この考えに基づき、本学科は、管理栄養士としての専門性を高める教育、「人間栄養学」の修得を基本に、建学の精神「和」を尊ぶ環境のもと、思いやりの心や、人の輪や繋がりを重んじ、「人に頼られ、喜ばれ、愛される管理栄養士」の育成を目指します。この学科の教育目的を達成するために、厚生労働省の指定する科目群(82単位)に加えて、人間栄養学科独自の導入教育科目やキャリア教育科目、調理技能を高める実習科目群を設定し、実践力のある管理栄養士を育成します。また、「人のために力になりたい」というヒューマンサービスの精神を養い豊かな人間性を形成するために、聖徳教育や教養科目群などの全学共通科目群を設定しています。さらに、多種多様な資格免許取得のための科目群を専門選択科目として設けています。

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全学共通科目

聖徳大学では、初年次教育、教養教育、キャリア教育、専門教育へと体系的に学習成果を達成するために、全学共通科目と専門教育科目の教育課程から編成しています。
全学共通科目は、聖徳学園の建学の精神「和」にもとづいた人間教育を目的とする「聖徳教育科目」と、人間性を発揮しながら現代の複合的な問題や課題に対する学際的洞察力と自分らしさを追求する新たな「教養教育科目」、そして外国語によるコミュニケーション・スキルを育成する「外国語科目」、スポーツ実践をとおして生涯にわたって健康維持と体力の向上を目指す生涯スポーツの意識を育む「健康教育科目」、ICT(Information and Communication Technology)環境を効率よく活用できる基礎能力を培う培う「情報活用科目」から編成されています。
本学の特徴である「聖徳教育科目」(必修)は、豊かな人間性の基礎を育成するために、「聖徳教育Ⅰ」では、「アセンブリアワー」、「シリーズコンサート」、「文化講演会」、「健康教育」から、「聖徳教育Ⅱ」では、「FC(Freshmen Camp)」、「学外研修Ⅰ」、「海外研修」から、「聖徳教育Ⅲ」では、自己分析と表現、日常の様々な事象の論理的分析、自己省察の基礎を学ぶために、「SEITOKU Academic LiteracyⅠ」(Academic Writing)、「SEITOKU Academic LiteracyⅡ」(Logical Thinking)、「SEITOKU Academic LiteracyⅢ」(Self Directing)から編成され、「小笠原流礼法基礎講座」と合わせて、本学の教育の基盤となっています。
詳しくは、聖徳大学の教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)を見てください。

専門科目(授業紹介)

調理学実習Ⅰ

調理学実習はⅠ~Ⅳまであり、1年春学期にⅠで、秋学期にⅡで調理の基礎を学び、2年生になって、プロの先生方から応用調理(Ⅲ)を、そして調理の科学を実習・実験(Ⅳ)を通して学びます。Ⅰは、飯の炊き方、だしの取り方から始まって、和洋中の基本となる料理が調製できるよう技術を身に付けると共に、対応する調理学理論も学びます。

社会・環境と健康Ⅲ

社会・環境と健康は、一般には衛生学・公衆衛生学と呼ばれる科目群で、医療資格である管理栄養士の基盤です。公衆衛生とは、社会の組織的な努力によって、疾病を予防し、寿命を延長し、健康を増進し、能率を向上させるための科学と技術です。本科目では、健康の定義、厚生行政、地域保健、保健統計、疫学(環境要因と疾病の科学)などを学びます。保健所や市町村保健センターで働く行政管理栄養士を目指す人には重要な科目群です。

生化学Ⅱ

生化学は、生物が生きているという現象を化学の言葉で説明していくことを目標としています。ヒトを生物として捉え、生命現象を支えている物質を特定し、それらの物質の相互作用が、如何にヒトの体内環境の恒常性を維持しているかを解き明かします。健常人の体内で起きている生化学現象の理解ができたら、次に疾病に到る要因を学びます。教科書の内容を実験的に確認するために、生化学実験という科目も用意されています。

臨床医学入門Ⅲ

管理栄養士は「食物・栄養」を管理するだけでなく、「人のからだ」を管理することが求められます。厚生労働省の考える管理栄養士の業務は、より「医療職」としての意味合いが濃いものになっています。そこでこの科目では、これまで学修してきた様々な知識と、実際に行われている医療との間の関連性についてプリントや画像を用いて解説しています。どんな知識が実践では役に立つのかを知るために、症例検討なども行います。

食品科学実験Ⅰ

管理栄養士が献立作成や栄養指導をする時に頼りになるのが『日本食品標準成分表』です。成分表は、普段、私たちが食べている食品についてエネルギーや栄養素量をまとめたものです。この授業では、玄米を試料として、成分表と同じ分析方法でさまざまな栄養素量を分析します。自分で実験してみると、いろいろな栄養素の性質や特徴がわかります。複雑な実験原理や時間を要する実験もありますが、レポート作成後の達成感・充実感は他の科目では味わえません。

食品科学実験Ⅱ

食品加工の体験を通して、加工食品の特性や食品加工の原理の理解を深めます。 多くの食品は、美味しく食べやすくするとともに消化吸収を改善するため、さらに保存性を向上させるために、加工されています。食品の加工過程には、さまざまな物理・化学的な反応や酵素や微生物による発酵が関与しています。これらについて講義するとともに、パン、うどん、味噌、豆腐、ジャム、ヨーグルトなどの食品を自分たちで製造します。このような実習を通じて、食材や加工食品の特性、食品加工の原理について理解を深めることができます。

食べ物と健康Ⅲ

食の専門家になるために、食の安全性を知ることは最重要課題です。食品微生物、食中毒、食品添加物の表示方法と安全性、残留農薬と有害物質、食品衛生法と食品安全基本法などについて学びます。管理栄養士に必要な基礎知識を習得し、食の安全と衛生確保が実践できる職業人を目指します。

栄養教育論Ⅰ

栄養教育を総合的にマネジメントできる能力を養います。栄養教育マネジメントの手順に沿って対象者から必要な情報を集め、アセスメントを行って効果的な教育の機会と方法を提案し、適切な実施と評価につなげる能力を身につけます。対象者に食事や行動を見直し、望ましいものに変えていただくため、カウンセリングの技法を用いて動機づけを行い、行動科学の理論・モデルに基づく効果的なアプローチができるように学びを深めます。

臨床栄養学実習

臨床栄養学は、傷病者の栄養状態を評価し、身体の状態に見合った栄養ケアを行うことで、疾病の発症を予防・治癒することを目指す学問です。臨床栄養学実習では、腎臓病食の献立作成や調理、糖尿病の栄養食事指導の実演、症例検討などを通して、その知識と技能を習得します。患者さんを元気にしたり、病気とともに生きる道のりを伴走する管理栄養士の役割を認識し、管理栄養士としての使命感と誇りを感じることのできる授業です。

給食運営管理実習

喫食者に食事を提供することを想定して、大量調理(100食以上)を行います。給食の現場で使用されている機器類を用い、実践的に学びます。衛生管理、栄養・食事管理、品質管理、大量調理の方法、作業工程管理、施設・設備管理など展開するための総合的な能力を養います。

資格取得科目

食教育法Ⅱ

栄養教諭は、学校における食育の中心を担う存在です。「食教育法Ⅱ」の授業は、卒業後に栄養教諭に就くことを目指す学生が履修します。小中学校の給食の時間や各教科の授業、学級活動などの時間に、どのような食に関する指導を行ったらよいか、対象学年に合わせた学習内容、教材や話し方の工夫、評価方法などについて学びます。さらに学生が先生役となり学校現場を想定した模擬授業を行い、よりよい授業が実践できることを目指して学び合います。

卒業研究

卒業論文の位置づけ

3年生の秋学期から、研究室に所属して卒業ゼミと卒業論文の作成(卒業研究)に取り組みます。

卒業論文を書くことの最も基本的な意味は、今日まで学んできた人間栄養学の知識、すなわち食物科学や栄養科学の知識をより成熟させることにあります。これまでに研究がなされてこなかった課題を見出し、関連する先行研究を調べ、研究計画を立ててそれを遂行し、得られた結果から新たな結論を導き出すのですから、研究分野にもよりますが、人間栄養学の知識をはじめ、日常の生活や摂食行動、食嗜好、人や人の心、食品や食べ物、調理技術などの理解がなければなりません。人によっては研究よりも実践の方がより実際的な場合もあります。実践現場においても、人間栄養学に関する疑問を解き明かし、正しい結論を導き出すためには、科学の力が必要なのです。研究の過程を通して、科学的根拠がどのように生まれ、またどのように発展するかを知り、論理的に考えるということを学ぶはずです。管理栄養士としての視点が身につくとともに、学んだ知識がより成熟することを体感できるはずです。
また、卒業論文を書くことのもう1つの意味は、今の自分よりも高めてくれる、成長させてくれることです。何を研究し、どのような方法を取るかを自分で考えなければなりません。もちろんゼミの教員はその指導を行い、必要な手助けを行いますが、基本的には、自らの創造的な思考力をフルに活用して作成するものです。満足のいくものであってもなくてもそれらは等しく一連の経験から学ぶものがあり、自分を成長させてくれるでしょう。学んだ知識を活用する手段を修得し、創造性、探求心、解決能力、行動力、そして自信が身についているはずです。
さらに、卒論を書くということは、決して平坦な道のりではなく、むしろ葛藤の連続だと思います。最初はどう手を付ければいいかもわからず、苦しかったり、嫌になったり、逆に有頂天になったり、ゼミ担当の教員が指導・支援を行ったとしても、論理が筋道だっていないとの指摘を受けながら、自らの知識と創造的思考力をフルに活用して、考えまとめあげるのです。目の前に壁が立ちはだかった時に、自分はどのように行動するのか、自分の知らない一面に気付くこともあるでしょう。壁に直面したときどんな行動をとるのかついて知ること、それはこれから先、社会で生きていくうえで、大きな糧となるはずです。
だからこそ、全員が、卒業研究に取り組み、卒業論文を書いて、自己成長につなげていただきたいと考えています。

卒論発表会

学生コメント

私は「植物性乳酸菌の摂取が女子大学生の便通・便性状に及ぼす影響」というテーマでポスター発表を行いました。卒業論文を書いてみて、実験データを解析したり文章を論理的にまとめたりすることは難しいと感じましたが、自分で興味を持ったことについて研究してまとめ、先生や学生の前で発表したことはとても良い経験になりました。また、他の学生の発表を聞き、新たに知ったことも多くありました。これから管理栄養士として働いていく中で、この経験を通して学んだことを生かしていきたいと思いました。(4A加賀美)

  • 卒業論文口頭発表会では、昨年よりも活発に質疑応答が行われて、発表内容を深く学べることができたので、有意義な日になりました。他学生が行っていた多くの研究について知ることができる唯一の機会であったので、とてもいい勉強になりました。また、同じゼミ生と発表用の資料作りで毎日文献を読んでいたため、実験を行っていた時よりも、自分自身での研究内容についての関連知識を得ることができました。(4C平澤美佳子)

  • どの卒業論文も自身の研究内容とは異なるものばかりで、本当に良い勉強になったと思います。発表においては、ご指摘をいただく点が多く、これからの課題が新たに見つかりました。卒業論文を行うにあたり、先生方、その他沢山の方々のご協力をいただき、無事に終わらせることができました。この貴重な経験、そして学んだ知識をこれから管理栄養士として歩んでいく道に少しでも活かしていきたいと思います。(4D大亦結奈)

  • 3年生の10月より開始した卒業研究の結果を口頭発表で報告することができ、安堵感と達成感に包まれています。研究期間中は、心が折れそうになったこともありましたが、仲間と励まし合い、乗り越えてきた経験は私にとって大きな財産になりました。口頭発表会では、他の分野の研究に励んだ学生の発表を聞き、どの学生も多くの学びを得たことがわかりました。今後も学び続ける姿勢を忘れずに、課題意識を常に持ち続ける管理栄養士になれるよう努力したいです。(4E小林ひかり)

  • 1つ1つの発表がとてもよく練られており、わかりやすく、理解しやすい内容でした。資料もどうやったら見やすいか、どう書いたら分かりやすいかがよく考えられており、あまり詳しくない分野でも理解することができました。先生方からの質問も多かったため、より深くまでそれぞれの内容を知ることができました。運営もスムーズでストレスなく発表に集中することが出来ました。内容の深い卒業論文発表会であったと思います。(4F荒川凪沙)

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